ふだん着着物の足元、皆様はどんなアイテムを使ってらっしゃいますか?

店長は普通の木綿の足袋も、冬の別珍の足袋も、ちょっと色がついた色足袋を使っています。以前は安価な足袋ソックスをよく使っていましたが草履下駄の素材によると滑りやすかったり、何か爪の先からびみょ〜に薄くなってきたりして、やっぱ草履下駄に合わせるなら足袋が好きだなーと再確認した次第です。でも白足袋だと汚れも気になるし、カジュアル着物に合わせてると足袋の白だけ目が痛いほど!だったりして、どうも居心地が悪く…なかなか見ない色足袋ですが、やっと見つけたものを愛用しています。


さて夏の足袋。レースのソックス状のものなどもありますが、やはりあこがれは麻の足袋!しっかししかし、麻の足袋って見かけるのは真っ白か、薄い色の無地ばかり…色つき柄付きって見たことがありませんでした。今回新之助上布で作った麻の足袋は、カジュアル着物にぴったりの、がっつり色柄付きの麻足袋です!

まずはご覧くださいませ〜♪



麻ちぢみ柄足袋【23,0cm】
麻ちぢみ柄足袋【24,0cm】
新之助上布では同じ柄の生地を量産することが少ないため、今回の足袋もサイズごとに色柄が異なっています。こちらは23cm、24cmの方用の本麻足袋。遠目に無地っぽい赤紫色です♪


麻ちぢみ柄足袋【25,0cm】
麻ちぢみ柄足袋【26,0cm】
こちらは25cm、26cmの方に。インパクトのあるラインが入って、男性にも格好良く履いて頂けそうです!


麻ちぢみ柄足袋【23,5cm】
こちらは23,5cmの方の本麻足袋。サイズはがんばって23cm〜26cmまで、0,5cm刻みで作っちゃいました!今ご紹介した柄の他にも、サイズごとに柄の違う本麻、綿麻と二種類ずつをご用意していますよ〜


どうでしょう、こんな麻足袋見たこと無い!な、楽しい楽しい柄足袋になったと思っておりますっ。
師匠は以前からこの柄の麻足袋を考えていたみたいです。でも薄い麻生地を使った足袋の縫製は、通常より難しいらしく、工房から近い京都、滋賀のエリアではお願いできる足袋の縫製屋さんが見つからず…しかし今回、以前新之助上布の生地でステキなサマードレスなどの洋服を企画・制作して下さった「鈍色舎」さんと協力することで関東の足袋の縫製屋さんにお願いできることになり、柄の麻足袋、実現と相成りました♪



履くとこんな感じです。
しなやかな薄手の麻生地ですので、足にもしっとり馴染みます♪本麻、綿麻ともに裏地は本麻生地ですので、通常の木綿の足袋よりも薄くて軽いです!

夏の足元、素足に下駄を履くのもスキっ!としていてこの季節ならではの楽しみですが…じりじり暑い日差しにさらされたり、はたまたクーラーの効いた室内で冷えてしまったり…現代の夏は、素足にとってはなかなか過酷な環境かも!?そんな時は天然素材の麻足袋で、涼しく守ってあげて下さいね♪もちろん、柄足袋でお洒落も決めちゃってくださいませ!



麻の柄足袋は本麻が¥4700(税込¥4935)、綿麻は¥4500(税込¥4725)です。
サイズごとの色柄、商品の詳細など詳しくはウェブショップの麻ちぢみ柄足袋カテゴリをご覧くださいね!
新之助上布は麻の織物。もちろん原料は麻なのです。
近江上布の事をもっと良く知りたいな!と店長いろいろお勉強中…。原料の麻については、「麻のはなし」カテゴリで色々記録して行こうと思っています♪


さてさて、麻とひとくちにいっても、種類が色々…最近洋服や小物で良くつかわれるのはリネン(亜麻)。現在新之助上布に使われているのはラミー(苧麻)です。近江上布はその昔はヘンプ(大麻←おおあさって読みますよ〜)を使っていたそうです。でも近代になって、大麻の栽培が規制されるようになったので、原料は大麻から苧麻に変わったんだとか…大麻は今も、勝手に育てちゃいけない植物です。時々ニュースでも、タイマ取り締まりってニュースになってますもんね。
今は大麻っていうと麻薬!ってちょっと怖いイメージですけれど、昔むかしは工房のある集落でも大麻を育てていたそうです。大麻って織物の原料になるだけではなく、実が食べられたり(今でも麻の実って七味トウガラシの中に入ってるんですって!)結構お役立ちだったみたい。吉祥柄に麻の葉文様というのもありますが、あれは麻の葉をかたどったもの。すくすく育つ麻にあやかって、健康に育ちますように♪な願いが込められた模様なんだそうですよ。
そんなこんなで、大麻って身近な植物だったみたいです。


現在新之助上布で使う糸の原料は苧麻。原材料は中国産です。紡績(新之助上布の糸は機械紡績です)は広島でお願いしていて、染めから先は地元滋賀県です。原料から国産にできれば理想的だと思うのですが…国内で産業として麻を生産しているところは皆無だそうです。
もちろん国内の麻の生産がまったく無いわけではなくて、文化財指定を受けている宮古上布や越後上布などは、麻の栽培から糸作りと、地元や近隣の地域でされているそうです。新之助上布も、近江上布の昔からの生産方法に忠実であろうとすると国内産の原料を使ったり、大麻の手績み糸(手で紡織した糸)を使うべき、ということになるのですが、それをやるとおいそれと手の届かない値段になってしまう…本来の形を出来るだけ残しつつ、ふだん着の麻織物として、お商売が成り立つ値段に持っていくギリギリの綱渡りです。


織物って、織る工程ばかりに目がいっていましたが、実際は原料の調達から糸作り、先染めの織物ならまず糸を染める工程があって…織るのにも実際織り始めるまでに糸の準備をしたり、織り機に糸をセットしたり、たくさんの工程があって、もちろん色んな人の手がかかります。単純に織り屋さん一件では成立しないのが織物ってやつみたいです。
日本には色んなところにその土地特有の織物がありますが、○○織り、の織りそのもの意外に、原材料は、糸作りや絣付け、生地の加工といった織り以外の作業は…と、そう考えると、一つの織物が残っていくというのはなかなか、大変なことなのだなあと思います。


何だか麻の話からちょっとそれてしまいましたが!
そんなわけ(?)で新之助上布の原料の麻、使っているのは中国製ながら…


今も近くの土手にはほら!


苧麻が自生しているんです。

麻が育つのは暖かい季節。芽が出るのは5月です。ちょうど袷を脱ぎたくなるような気温になったあたりかな…?何にも無かった土手に、↑こんな感じで、ひょこひょこっと生えてきます。
そして頭が出るとそこからは早い早い!ちょっと数日見ない間に、数十センチな勢いでどんどん伸びて行くのです〜〜



おっ、出てきたなあと思ってから一ヵ月ほど。もう踏み込めないほどこんもりと茂りました…(汗)


師匠が家の畑の端っこに植えた苧麻。一ヵ月そこそこで娘より大きくなっちゃってます。これ、地下茎で増えていくらしくてじわじわ畑を浸食中…!
ほんと、たくましい成長っぷりです。あやかりたくなる訳だあ〜


あんまり育ち過ぎると茎が堅くなっていい繊維(=糸の原料)がとれなくなりますので、そこそこ育ったところで刈り取ります。滋賀はあまり暖かくないですので麻が収穫できるのは夏の間だけ。それでも2回は刈れます。
一回目の刈り取りは6月の展示会前にあわただしく済んでしまいましたが、次は8月に刈る予定!刈り取った麻は、繊維を取り出します。これで手績みの糸を作って、メイドイン・滋賀の近江上布を作るのが、師匠の野望なんだそうです。

刈り取りと繊維の取り出し(苧引き)の様子も記録出来たら、またご報告したいと思います♪
暑くなってきましたね、京都大阪あたりから比べると大体2〜3度涼しい彦根なのですが…さすがに最近昼間はじっとしてるだけで汗が噴き出るような暑さの日が増えてきました。いよいよ夏本番がやってくるな〜!という感じです。

さて、今シーズン向けの展示会は終わってしまいましたが…ウェブショップではもう少し夏物やります!ということで、地味〜に夏着尺追加ですっ。
今までウェブショップの夏物着尺は別注柄の”湖彩koiro”のみでしたが、今回はノーマルな(?)新之助上布。まずは3種類、ご覧くださいませ〜



まずはあずきグラデーション。遠目には無地っぽい細かーい縞柄。一見、赤茶っぽい色ですが、赤茶の糸は使ってないのですっ。ピンクに緑に黄色に…けっこうビビッドな色合いの糸がいろいろ集まってこんな色になってます。近づいて見ると意外に華やかな雰囲気もありますよ〜。



そして爽やかなミントグリーン!青りんご縞。目の覚めるようなグリーンではなく、ちょっと優しい雰囲気です。スッキリとした美人カラー、やや柔らかい印象で織りあげた縞で、万能選手!な印象です♪


そしてベーシックな紺色チェック。紺地に格子で良く有る感じ?と思わせつつも…やや明るめの地色、優しいベージュのチェックがモダンで好印象!着物地なんだけどまるでシャツみたいな雰囲気なのですよ〜。さらっと着こなせそうです♪


アパレル用の洋服地を手がけたこともある師匠の色使い、柄の配置は別注柄とはまた違った雰囲気。やっぱりこれぞ新之助上布!という色柄も見て頂きたくて…今年は取り扱いの小売店さんも増えて工房の麻着尺が品薄状態なのですが、ちょこっとウェブショップ用に分けてもらいました。

紺や白と言ったベーシックな夏着物の印象を吹き飛ばしてしまう、こんな麻着物あるの!?というようなクレイジー(笑)で鮮やかな色使いが新之助上布の魅力の一つかな〜と思ってます。本当は今回のものよりもーっとビカビカしたそれこそクレイジー!な色遣いのものもあるんですけど、店長フィルターでちょっぴりベーシックな匂いのする色柄を選んじゃいました。ふふふ。
合わせやすそう、でもキレイ色♪なウェブショップ好みの新之助上布です!


全て反物価格¥44100(税込)です。別注柄も含めた本麻ちぢみ着尺の一覧はこちらからご覧くださいませっ。
ウェブショップの着尺は反物の状態でのお渡しです。もし今年の夏にお召しになるのなら、加工と仕立ては付きませんので、お早めにどうぞ〜!


有楽町の展示会も無事終了いたしました!
東京から帰って、もう一週間なんですね〜。早いです。
荷物も戻ってきて、工房も一段落。早速、来シーズンに向けて、柄を考えたりしています。
ウェブショップの方では夏に向けて、涼しい麻の着物小物なども追加予定♪
どうぞお楽しみに〜。


さてさて、夏のふだん着に大切なのは、お手入れの簡便さ。
やっぱり汗をかきますから、お家で気軽に洗える素材が気軽で良いです♪
もちろん新之助上布の麻や、綿麻の着物も、お仕立ての前に水通しや湯通しなどの縮み止めの加工を施すことで、自宅でお手入れして頂けます。
麻は水が大好き!な素材ですので、特に本麻の着尺などはじゃっぶじゃぶ洗うことで、段々生地が柔らかーくなってきて、肌触りも良くなるんですよ〜
展示会でご一緒したIさんの3シーズン目の新之助上布、洗いこまれてまるで木綿みたいにふわっとした肌触りに変わっていました♪うーん、私もそんな風に新之助上布を育ててみたいな〜


ちょっと話が横道にそれましたが…本日は店長の着物洗濯の様子をご紹介いたします。ま、この方法がベストではないかもしれないですけども、こうやって洗ってますよ〜ってことで…

基本的には、セーターとかのお洒落着洗いと同じ洗い方をしています。
今回は丁寧手洗いモード!手縫いで仕立てた綿麻ちぢみの単衣を洗います。


まずは水をためて、お洒落着用の洗剤(アクロンとか、エマールとか…)をちょろろっと。
うち、たらいが無いので洗面台で洗ってます…そろそろたらいが欲しいっ



着物を袖畳み(仮畳み)にして、洗剤液に漬けます。
この時食べこぼした!など、部分的に汚れが付いてる場合は、そこが表に来るように畳むのがミソです〜。汚れを部分洗いしやすくなりますっ。
部分洗いの後は、面倒な時はそのまま10分くらい漬け置いたり、急いでいる時は優しく押し洗いしたり…気分によって結構まちまちです(汗)汗を落とすくらいなら、そんなに気合を入れてがしがし洗わなくても水に通すだけでスッキリするみたい。今回は娘ががんばって洗ってくれました(笑)洗面台びしょびしょ!



すすぎが終わったら、洗濯機の脱水モードで脱水します。洗濯機の中に入れて、スイッチピッ、でおまかせ〜♪
…といきたいところなのですがっ!脱水コースを最後までやると本気で水分が抜けて着物がシワッシワになっちゃいます(涙)ので、1分そこそこくらいで適当に止めて上げて下さいね〜(写真は、脱水完了の図)。
水滴が垂れるようならもう少し脱水しても良い感じですが、ほどよく水分が残っている方が、干した時に水分の重みで着物のシワが伸ばされますので形よく干し上がります♪



干す時は、着物ハンガーで。普通の洋服用のハンガーで干すと形が崩れますので要注意!着物ハンガーでも、袖の先まで棒が届く長いタイプのがオススメです。携帯用など短いハンガーで干すと、肩のところで着物が折れてしまい、肩が抜けたりします…。
洗濯の時に付いたシワは手のひらで押さえながら干します。手縫いの場合は生地が縮んで縫い目の部分がつれないように、生地を気持ち伸ばしながら干しています。
麻は木綿ほどは縮まない素材だそうですが、やはり水をくぐることで多少生地は縮むようです。この綿麻ちぢみも、2〜3回洗濯したことで仕立て上がってきた時よりも2cm前後縮んでいるよう。

ちょっとめんどくさそうですが…新之助上布の着物はちぢみの着物。表面にデコボコの加工が施されていますので、基本的にノーアイロンで着られる生地です。ですので変なシワが付かないように、最初に形を整えて干してあげれば、あとはノーアイロンで洗いざらしを着られるのですっ。


そんな新之助上布のお洗濯でした〜。
たくさん洗って、たくさん着て上げて下さいねっ!夏のふだん着は、新之助上布で♪