毎日色々な事が起こる工房です。
めったに起きない(起きちゃ困る)事なのですが、時には機械織りの織り機が壊れてしまうことも…

先日から注文を受けて機織りしていた広幅の生地が、なかなか織り進まなかったのです。織り機を点検すると、どうやら機織りの部品の一部が傷付いているようで…部品のキズが原因で切れやすい麻の糸がさらに切れやすくなっていたみたいです。
「ここんとこどうも妙な音がすると思って油さしたりしてたんやけどな〜」と師匠。私の耳にはガシャガシャ、いつも通りの賑やかな音にしか聞こえませんでしたが…?ガッシャガッシャと単調で同じように聞こえる機械の音でも、ずうっと聞き続けることで些細な機械の変調の音が、聞き取れるようになるんですね…



部品交換中の師匠(ほんとはあまりお勧めできない方法だそう(汗)
このレピア織機はもう25年程?動いているとか…今新しく買うことはもう出来ないんだそうです。



そうそう頻繁に故障するものでもないので、たまにしか開かない取扱説明書。こちらも年季が入ってます!



取扱説明書と記憶を頼りに、機械を調整する師匠。今回は横糸を通す部分の部品を交換しました。入れ替えた部品の位置をミリ単位で調整です!


今回交換した部品を見せてもらいました。
何かで引っかけたのかな?交換した部品には、(爪の先の部分)小さなキズが付いていました…この部分が経糸を引っかけて、糸が切れやすくなっていたみたいです。

今はもう作られていない機械ですので交換部品もそうそう手に入りません。このキズのついた部品も、修理に出してまた使います。大事に使って、まだまだ末長く織ってもらわなくてはね。がんばれレピア君!
滋賀は本日から梅雨入りだそうです。
彦根も今日は朝から雨がしとしと…じめっとした梅雨が終わったら、
本格的に夏がやってくるんですね〜!

さてさて、展示会が明日からに迫ってまいりましたっ。
まあ、私は今日も家でのんびりしていますが…(笑)
師匠は明日始発の新幹線だそうです。がんばれししょう!

とはいえ私も16,17で参りますので、そろそろ出張(!)の用意をせねば
ならんのです〜。悩ましいのが東京に着て行くもの…うーん何着て行こう?
もちろん着物のつもりではあるんですけども。
ここのところ夏みたいな気温が続いていましたが、梅雨入りだそうなので
少し気温が下がるのかしら?というのがちょと心配…


実は展示会に合わせて、麻の着物を仕立ててあるのです〜


やっぱし売るからには自分で着なきゃダメでしょう!ということで、
キズ反から一反分けて頂きまして…



じゃーん。こんな感じの着物になりました〜〜

せっかくだから新之助上布を着るとこんな感じ!っていうのを見て頂きたいなーと。
置いてあるのと着て動いているのとでは着物の表情も違いますしねん。
水通しして仕立ててあるので、ちょっと生地の表情も違ってきているところもお見せしたいなあ。
(水通しすると、生地が縮むせいかちょっと縮みのシボが「立つ」みたいです)

いやしかし、、気温が30度くらいないと寒いかもね…(汗)
綿麻のちぢみ着て行って、向こうで着替えるかなあ。むーん。


悩ましい問題です。でも楽しい。むふっ。


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「夏のよそほひ 近江上布展」

日時   :2010年6月14日(月)〜19日(土) 11:00〜19:00 
       ※最終日は午後5時まで
場所   :有楽町電気ビル ふるさと情報プラザ
      〒100-0006 東京都千代田区有楽町1-7-1 有楽町電気ビル 南館1F
問い合わせ:びわこビジターズビューロー  TEL.03-5220-0231

ふるさと情報プラザHP http://www.chiiki-dukuri-hyakka.or.jp/plaza/


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展示会、たくさんの皆様のお越しをお待ちしておりまっす〜
さてっ!前回の日記で、新之助上布の制作風景をご紹介しましたが…今回は後半ですっ

織られた反物の仕上げの工程、まずは「ちぢみ(縮)」の加工♪
「ちぢみ」とは生地表面をデコボコにする加工です。近江上布の特徴でもありますっ。ちぢみの加工屋さんが織り上がった生地をもみもみ!!することで、生地にシワ加工が施されます…初めから小さなシワになってますので、着用前にはアイロン要らず!お手入れ簡単です〜。さらにシボシボが程良くお肌との距離を保ってくれますので、さらさら着心地が良いのも特徴♪

お手入れ簡単、着心地も良し!そんなステキな「ちぢみ」なのです。
ちぢみの麻織物は、近江上布や近江ちぢみの他にも、「小千谷ちぢみ」などもあります。小千谷ちぢみと近江上布は、生地の見た目は似ているのですが手に取って見ると手触りが全く違うんですよ〜。反物を卸した先の小売店の方も驚かれていました。
私も自宅に小千谷縮の生地があるのですが、触り比べるとしっかり、パリッ!とした触り心地の小千谷縮に比べて、近江上布は麻のハリはあるものの、小千谷縮よりもしなしな〜っと柔らかです。生地の薄さは同じようなのですが…不思議!


ちょっと横道にそれちゃいましたが…!
ちぢみの加工から戻ってきた反物、こんな感じになりました。

見事にちぢみのシボがついてます♪
ちぢみの加工を経て、反物の色がワントーンキレイになったみたい!(師匠曰く、”緯糸の色がたつ”んだそう)


今回織った3柄3色の9反です。



そして最後の仕上げの工程、検反です。
織りキズが無いかどうか、一反一反目視で確認していきます。


細いうえに切れやすい麻糸での織物は、キズも出来やすいもの…
全くキズなく織り上がってくることの方が珍しいようです。
着用に差し支えのない極小のもの、耳の端に近いものなど、許容範囲のものもありますが、やはり大きく目立ってしまうようなキズがあれば売りに出せません…

大きくと言ってもこんな感じの、指の先くらいのものだったりするのですが。
この反物は結局キズ反になってしまいました…キズがあると正規の着尺としては販売できませんので、小物作りなどに転用したりします…ぐすん。

結局9反検反して、商品として出せるのは3反という結果に(涙)
今回はちょっと多かったようですが、でも良く有ることだそうです。うーん、麻織物は厳しい!でもしょうがない!



せっかくなのでキズ反でトルソーさんに巻き巻きしてみました♪
折れシワがついてはいけないので商品ではできませんが、これで少しは着用イメージを掴んで頂けるかしら?と。

今回の反物はアシンメトリーな変わり縞ですので、反物のどちらを衿に持ってくるかで印象ががらりと変わります。面白い♪


今回ご覧頂きました本麻ちぢみの着尺反物、近日ご紹介予定ですのでお楽しみに〜。夏のふだん着物にぴったりの新之助上布です♪
いよいよ新之助上布の本命、本麻ちぢみの着尺が織り上がってまいりましたよ〜!
検反済ませて写真撮影すれば、ご紹介です。うふふ。
今回のものは、ウェブショップ用に別注した柄なのです…!店長が柄を考えましたので、普段の師匠は織らない感じの柄になりました。普段とは、ちょっぴりテイストの違う新之助上布です♪


そんなウェブショップ別注の新之助上布が織り上がるまでを記録しましたので、ブログでもお見せしていきたいと思います♪
今回のものは機械織りの着尺なのですが、機械織りだからといって糸セット!スイッチピッ!で織り上がってくる訳ではなく…色んな人の手、色んな工程を経て一反の反物になるんだな〜と私も勉強になりました!


さてさて、まずは柄を決めないことには何も始まらないのです。

最初の工程が、「縞割り」です。
いわば織物の設計図!柄を決めたら、どんな色の糸が、何本並んでいて…というのを書き出します。今回の機械織りの着尺は、3反同時に織りますので3柄作るのです。



店長初めてで縞割り図まで書けなかった(汗)ので今回は、こんな感じで〜と糸の糸を選んで、柄を絵で書いて師匠に設計図に起こしてもらいました。

設計図が出来たら、次は経糸の準備!上記↑の状態で糸巻きに巻いてある糸を、設計図通りに織り機で織れる状態にする「整経」の作業です。これは工房ではしていない作業なので、近くの整経屋さんにお願いしています。
整経で織りやすさも変わるんだそうです!



整経が終わった経糸を織り機にセットして、ようやく織りの作業です。
3柄並んでセットされてます♪この状態でも柄の様子がぼんやり分かる感じ!


横糸を入れるとまた違う色になります。
今回は3色の横糸を選んで、3柄×3色、合計9反織ることになりました。

さてさて織っていくのですが…もちろん機械織りですので、スイッチを入れると織り機が織ってくれれます。ただ麻の糸はとっても切れやすいため、切れては直し、切れては直し…織れるスピードはゆっくり、ゆっくり。
私は今は近くで見ているだけですが、麻って本当に良く切れる!30分以上機が動くと「おぉ、珍しい!」って感じです。



9反織るのに結局半月かかりました。


織り上がった反物はこちらに巻きとられています。
ちょっと色が違って見えるのは、横糸を3色違うものを入れているから!



機から外してきて、ちょっと反物っぽくなりました。しかしもちろんこれで完成〜!という訳にはいきません(汗)この織り上がった反物に、近江上布独特の「ちぢみ」の生地加工を施します!
これも工房では出来ない作業なので、加工屋さんにお願いです。


どんな感じに仕上がってくるかな?ちぢみ加工後の工程は次回で〜♪