さてっ!前回の日記で、新之助上布の制作風景をご紹介しましたが…今回は後半ですっ

織られた反物の仕上げの工程、まずは「ちぢみ(縮)」の加工♪
「ちぢみ」とは生地表面をデコボコにする加工です。近江上布の特徴でもありますっ。ちぢみの加工屋さんが織り上がった生地をもみもみ!!することで、生地にシワ加工が施されます…初めから小さなシワになってますので、着用前にはアイロン要らず!お手入れ簡単です〜。さらにシボシボが程良くお肌との距離を保ってくれますので、さらさら着心地が良いのも特徴♪

お手入れ簡単、着心地も良し!そんなステキな「ちぢみ」なのです。
ちぢみの麻織物は、近江上布や近江ちぢみの他にも、「小千谷ちぢみ」などもあります。小千谷ちぢみと近江上布は、生地の見た目は似ているのですが手に取って見ると手触りが全く違うんですよ〜。反物を卸した先の小売店の方も驚かれていました。
私も自宅に小千谷縮の生地があるのですが、触り比べるとしっかり、パリッ!とした触り心地の小千谷縮に比べて、近江上布は麻のハリはあるものの、小千谷縮よりもしなしな〜っと柔らかです。生地の薄さは同じようなのですが…不思議!


ちょっと横道にそれちゃいましたが…!
ちぢみの加工から戻ってきた反物、こんな感じになりました。

見事にちぢみのシボがついてます♪
ちぢみの加工を経て、反物の色がワントーンキレイになったみたい!(師匠曰く、”緯糸の色がたつ”んだそう)


今回織った3柄3色の9反です。



そして最後の仕上げの工程、検反です。
織りキズが無いかどうか、一反一反目視で確認していきます。


細いうえに切れやすい麻糸での織物は、キズも出来やすいもの…
全くキズなく織り上がってくることの方が珍しいようです。
着用に差し支えのない極小のもの、耳の端に近いものなど、許容範囲のものもありますが、やはり大きく目立ってしまうようなキズがあれば売りに出せません…

大きくと言ってもこんな感じの、指の先くらいのものだったりするのですが。
この反物は結局キズ反になってしまいました…キズがあると正規の着尺としては販売できませんので、小物作りなどに転用したりします…ぐすん。

結局9反検反して、商品として出せるのは3反という結果に(涙)
今回はちょっと多かったようですが、でも良く有ることだそうです。うーん、麻織物は厳しい!でもしょうがない!



せっかくなのでキズ反でトルソーさんに巻き巻きしてみました♪
折れシワがついてはいけないので商品ではできませんが、これで少しは着用イメージを掴んで頂けるかしら?と。

今回の反物はアシンメトリーな変わり縞ですので、反物のどちらを衿に持ってくるかで印象ががらりと変わります。面白い♪


今回ご覧頂きました本麻ちぢみの着尺反物、近日ご紹介予定ですのでお楽しみに〜。夏のふだん着物にぴったりの新之助上布です♪
コメント
こんにちは。
この紫、本当に素敵ですね〜!
他の縞具合も本当に素敵…。うずうず。

古着が売れるのだから、傷反でもいいのに!
でも、傷反で売りに出す方が赤なのかな…(涙)。

webショップに並ぶのを楽しみにしています。
お疲れ様でした!
  • by n_hiroko
  • 2010/06/02 9:12 AM
n_hirokoさん

ありがとうございます!でも紫の横糸の分はすべてキズ反になってしまいまして…残念です〜。
キズ反も販売となると正規の反物との兼ね合いが難しいかも…一柄一反ですので、これはイイ!と思ったものが売りに出せないのは悲しいですが、何かいいアイテムに生まれ変わらせたいです♪
  • by 湖藤
  • 2010/06/03 9:06 PM
新之助上布様 こんにちは。
n_hirokoさんに同意です。訳ありや中古品はネットは勿論、中古着物店でも双方同意の上、普通に売買されている昨今。こんな素晴らしい布が写真の様な微小なキズで小物作り用になるとは信じがたいです。

最高品質を正規品として提供する事の意味は重々承知しておりますし、非正規として廉価販売しても採算の問題もございましょう。

浜松の注染(染め屋さん)でも、ちょっとした染めムラでB反として返されるという記事を読みましたが、それこそネットで販売出来ないでしょうか。

着用に支障のないキズやムラを、手工の味と見なせない程に消費者の感性が落ちたとは思いたくないのです。

一消費者として、これらのお品の販売を強く求めます。正規品も世に一反なら、非正規も世に一反。
  • by 麻着夢見し
  • 2012/11/08 12:10 PM
麻着夢見し さま

お返事が大変遅くなり申し訳ありません!
新之助上布の湖藤こと藤岡です。

現在難のある反物は、シャツやポーチなど洋装小物や、帯、足袋などの和装アイテムなどの製作に利用しています。(それほど数が作れないのでウェブショップにはなかなか出せていないのですが、主にイベントや展示会などで販売しています)

確かに非正規反の中には状態によっては仕立ててしまえば着用に全く差し支えの無い反物もあるのですが、着物以外のアイテムに作り変えることで幅広いお客様に新之助上布の商品を手に取っていただくきっかけになると考えております。
以前はハギレとしてかなりお安い価格で放出していたこともありましたが、いろいろと検討の結果今のような路線になりました。

決して無駄に捨てているわけではございませんので、どうぞご理解の程、よろしくお願い申し上げます!
  • by 湖藤
  • 2012/12/04 11:13 AM
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